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25.そんなにピーマンは好きじゃない
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「光、とうもろこし焦げてる」
彰人がそう言って、焦げかけてるとうもろこしを光の皿に入れる。
「美味しい〜」
嬉しそうに、光はお肉をほお張る。焦げたとうもろこしより、肉の方が食べたかったらしい。
「体調大丈夫?」
俺は、健也に話しかける。
軽い熱中症みたいなものっぽかったから、心配だった。倒れたりなんてしたら合宿どころではない。
「大丈夫だよ、お茶飲んだし」
少し嬉しそうに健也は答えた。
「そっか、無理すんなよ」
俺は健也にそう言って、皿の上に乗っているピーマンを食べる。
「光、優の皿に嫌いなものを乗せるのやめろ」
彰人が軽く光の頭を叩く。
「痛ぁい」なんて言いながら、俺の皿に乗っていたピーマンを食べる。
「美味しくなぁい」
光はそう言いながら、お茶を飲み干す。
「ピーマンあげる」
結局食べきれなかったのか、光が肉を焼いている彰人の口にピーマンを持っていく。
「はいはい」なんて言いながら、口を開ける彰人。
俺じゃなくて、やっぱり彰人なんだな。
なんて考えながら、肉を食べながら2人を見る。
「羨ましい?」
隣にいる健也が小さな声で俺に聞く。
「えっ、は?んなわけないじゃん」
俺は自分の考えを健也に見破られた気がして、少し焦って声が大きくなる。
「そんな焦らなくてもいいじゃん」
笑いながら健也が言う。
この話を続ける様子はなく、健也はまた彰人の所に行って手伝い始めた。
健也には何も話していないはず
なのに、なぜか自分の気持ちがバレてるような気がする。
「うっま!」
自分の皿にあった肉がいつの間にか、なくなっていた。
俺の肉を盗んだ犯人は、肉を頬張りながら大騒ぎしている。
「かけるダメじゃん!
ごめんね、出雲くん」
申し訳なさそうに、犯人の隣にいた身長の高い筋肉質の男が俺に謝る。
「別にいいよ、そんなんで怒らないって」
俺は笑いながら、犯人である伊藤の頭を殴る。
「いってぇ」なんて言いながら、伊藤は笑っていた。
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