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未知の場所へ
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どのくらい時間が経ったのだろうか。
車の中の静寂と現実離れした今の状況に、俺はひどく長い時間が過ぎたように感じた。
けれど車から降ろされると、そこには刑務所のような佇まいの建物があり、門を潜ると広い芝生とその真ん中にシンボルのような時計台が見え、あの穏やかだった朝からまだ1時間も経っていないことに気づく。
芝生の奥には、灰色の重々しい建物があり、その中へ連れて行かれる。
中には、玄関のところに警備員のような人が2人ほど立っていて、その先は灰色の細く長い廊下が続いている。
入り口からでも、10部屋以上のドアが見えた。
男は金属音の擦れる音をならしながら俺をその廊下の奥の方へと連れて行く。
すると、
「あっあぁぁぁ!!!!もういやぁぁぁ!!!」
「はっあっあぁぁぁ!あっんんイクッッッッ」
というあえぎ声が色々な所から聞こえてくる。
俺はそれに恐怖心を感じ、思わず立ち止まった。
「なにをしている?しっかりと歩け。」
「……あの、俺はこれからどうなるんですか?」
俺は、男に尋ねる。
すると、今まで無表情だった男がにんまりと初めて笑う。
しかし、サングラスをしているせいかそれがひどく不気味に感じる。
「なに、気持ちいいことに素直になるだけさ。みんな最初は君みたいに嫌がっているけど、時間が経つにつれて楽しそうによがり狂っているよ。」
「……っいやだ……」
俺は男の言葉に、思わず本心が口からすべる。
すると、男はさっきまでのあの冷たい無表情の顔つきに戻り、俺に繋がれている鎖をぐっと引っ張った。
「奴隷が口答えしていいと思っているのか。今日は初日だから大目に見てやっているが、ここで教育される以上これからは容赦しないからな。口を慎め。」
「……。」
そう言うと、男はまた歩きだし、俺も前につんのめりながらそれについていく。
そして、男は廊下の奥の方にある1つの部屋の前で立ち止まった。
「今日からここがお前の部屋だ。ルームメイトと仲良くするように。」
そしてドアを開ける。
その瞬間強烈な匂いと共に、絶望的な光景が俺の目の前に現れた。
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