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Side story:新庄 良【6】
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事件は突然起こった。
目が覚めると、暗闇だった。
「んんっ!!!」
声を出そうと思っても、口を塞がれていて言葉にならない。
えっ、どうして!?
何があった!?
ここはどこだ!?
……そうだ、確か勉強を教えてもらいに、中村の家を訪れて……
「あっ新庄、起きたの?」
…………中村?
「んんん!!」
「どうしてこんなことするのかって?」
「んんっ!」
俺は必死に頷く。何だ、そういうプレイをご所望か?
それなら、せめて言ってくれればいいのに。嫌だけど。
手と足も拘束されているらしく、聴覚位しかまともに機能するところがない。
「…………新庄、今ものすごく可愛い。」
はっ!???
「ねえ、怖い?これから何されるか分かる?」
何する気だよ!
「んっ!んん!!!」
「ハハ、めちゃくちゃ可愛いよ。…………俺さ、新庄のこと大好きなんだよ。だからさ、新庄にもっともっともっと俺のこと好きになってほしいんだ。頭空っぽにして俺だけ見ていてほしい。」
「…………。」
「例えば、みんなに新庄の惨めな所とかたくさん見られて、それでも必死に俺のこと求めて欲しいの。だからサ、新庄、奴隷になっちゃおうか。」
なに、言ってるんだ?こいつは??
「狂ってるのは分かってるよ。でも、……狂わしたのは新庄だ。」
中村はそう言うと、ゆっくりと目隠しを外した。
「そうそう、そういう顔が見たかったんだよ。」
そして、俺のズボンを器用に脱がしていく。
中村の表情は恍惚としていて、興奮しているのが分かる。
その表情に、中村が冗談でそんなことを言っているのではないと分かってしまう。
「んんんっ!んん!」
やめろ!と叫びたいのに口にガムテープのようなものが貼られていて、伝えられない。
中村は下着まで全て脱がし、俺の下半身を露わにする。
「テストさえ受けなければ、新庄は奴隷になれるからね。その間、ここで俺と一緒に遊ぼうね。」
中村が俺のものをゆっくりとしごきだす。
やめろ!やめろ!やめろ!
そう心では思っているのに、中村に触られると反応してしまう体がにくい。
何でこんなことしてるんだよ!??
中村はセックスするとき、いつも俺のことを気遣って優しく抱いてくれた。
なのに、なんでこんなことするんだよ!?
「新庄、大好き。大好きだよ。」
中村が俺のものをしごきながら、反対の手を穴の中に入れもう何度も触れられてきた俺の良いところを触る。
「逝ってもいいからね。たくさん逝って頭空っぽになろう。」
「んっ、んん!!んっ」
苦しい。届かない言葉も、目の色が変わったように俺をもてあそぶ中村も、心に反して反応してしまう体も、全てが苦しい。
自然と涙が零れる。
「もっと泣いて。俺に惨めで可愛い新庄見せて。」
バカじゃねえの。
俺は中村のこと、何にも知らなかった。
こんな奴、知らない。
なのに、初めてあった日の吸い込まれそうな瞳を、教室で眠たげに待っている細い背中を、海風に揺られていた柔らかい髪を、全身で探してしまう。
どこかで中村に、抱きついてたくさんキスをして、頭を撫でられながらちょっと意地悪なことを言われながら、でも体全部で愛されている、と言われているように抱かれたい自分がいる。
こんな俺も、知らない。
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