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夢
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「フジくん、別れよう」
(え、なんで?!そんな急に…話し合おうよ!?)
「無理や。じゃあな、フジくん」
そう言うと湯毛ぽは俺に背を向けて遠ざかっていく。
(待ってよ!湯毛ぽ!!!)
俺は必死に湯毛ぽを追いかける。
けど、足に何かが絡まっているかのようになかなか前に進めない。
どんどん遠ざかってしまう湯毛ぽに手を伸ばす。
(いやだ!!湯毛ぽ!!!!湯毛ぽ!!!!!)
「フジッ!!!」
目を開けると湯毛ぽが心配そうな表情をしていた。
「はぁっ!はぁっ、はっ…湯毛、ぽ…?」
「どうしたんや…すごい魘されとったで…?」
「ゆ、夢…?」
湯毛ぽは俺の体をゆっくり起こし、手を優しく握ってくれた。
「夢?なんや、怖い夢でも見たんか?」
「あ、うん…で、でも、もう大丈夫、ありがとう」
良かった、夢で…湯毛ぽも傍に居る。
それなのに涙がぽろぽろと溢れ出した。
止まらない……。
夢だって分かっているはずなのに体の震えも止まらなかった。
「っ……ぅ……」
「フジくん?どないしたん…?」
「ふっ……夢で、湯毛ぽが、俺から、離れ…っう…」
子供みたいに泣きじゃくってしまって上手く話せない。
すると湯毛ぽは仰向けになって
「フジくん、ここ来ぃや」
俺の手を軽く引いて湯毛ぽは自分の体の上に横になるように促した。
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