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湊は2人に昨日話し合ったことについて、すべて話した
「なるほどねー……」
「最後はお互いに何も話さずに沈黙だけが続いて、俺が話
し合いを終わらせました。で、今朝は何となく気まずく
て、朝食だけ用意して侑舞とは顔を合わせずに出てきて
しまったんです」
いや、自分で話をしていて今更ながら最低だなと感じていた
本当に今更すぎるけど
「さすがにそれはまずくないか? いくらなんでも、あか
らさますぎるだろ」
碧海の言葉はもっともだった
何も言えず俯くことしかできなかった
「まぁまぁ、湊だって分かってるんだろうからさ、あんま
り言ってやんな」
「別に事実を言っただけですよ。で? 湊はこれからどう
したいの?」
碧海はそんな久我野の言葉をばっさりと斬った
碧海は思ったことははっきり言うタイプだ
相手が年上だろうが何だろうが関係ない
「分からない。このままじゃダメだってことだけは分かっ
てるんだけど、もうどうしたらいいのか……」
そう言った湊に2人も難しい顔をした
「今、少し考えてるのは、1回家を出て侑舞と距離をとろ
うかなって。今のままじゃお互い苦しいだけだし、いい
方向に行くとは思えないから」
すると碧海がすぐに反応してきた
「俺は反対だ。今離れたらどうなるか、お前は分からない
のか?」
「多賀、落ち着けって」
少しキレ気味になっている碧海を久我野先輩が宥める
何の効果もなかったが
「先輩もまさか分からないんです?」
「これは湊と侑舞くんの問題だろ? 湊が決めたことに口
出す権利は俺らにはないだろう」
「それを言ったら、そもそも湊が俺らに相談を持ち掛けた
こと自体が間違えってことになりますけど? 意見が聞
きたいから相談してきたんでしょう? 湊は」
「だとしても言い方ってもんがあるだろう!」
2人が言い争いを始めてしまい、場の空気が一気に悪くなった
「久我野先輩も碧海も喧嘩はやめて!!! 俺が悪かった
から、お願いだから2人が言い争うのはやめて……」
湊の言葉に、2人は黙った
そして碧海は、溜息を漏らすと
「とりあえず俺は離れることに関しては反対だから。離れ
たって溝が深まるだけだ」
そう言うとその場を後にした
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