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苦しいですよ
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新入生はまず、先輩と戦うのだが、やっぱりテッちゃんがいるとすごい。
先輩たちにうまく噛みつくのだ。
パスが周り、それなりにいい戦いを繰り広げた。
テッちゃんはレギュラー入り決定だろう。
さすが幻のシックスマン。
キセキはとことんすごい奴らだ。
・・・
部活が終わり、俺はやることがあり、帰ることができたのが、九時頃だった。
「テッちゃん、もう帰ってるだろうなぁ……」
はぁ、とため息をつくと、
「高尾監督」
俺を呼ぶ声がして、顔を上げる。
すると、校門のところに、テッちゃんが立ってた。
「テッちゃん?」
「待ってましたよ、高尾監督」
ニコリと笑うテッちゃん。
俺は思わず走り出して、テッちゃんを抱きしめていた。
「テッちゃん。お帰り、テッちゃん……!」
「苦しいですよ」
嬉しくて、涙が流れた。
幻じゃないと確認するように、
夢じゃないと確認するように、
もうなくさないように、
強く強く、抱きしめる。
「ちゃんと僕はここにいます。だから、離してください。痛いです」
「うん。ごめん。でも、嬉しくて……」
「とりあえず、場所を変えましょう。ここでは、誰かに見られてしまいます」
「うん。そうしよう」
そして、向かったのはあの公園のバスケットコートだった。
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