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キセキ再会編 5
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扉を開けたそこにいた皆さんは、僕を見て心底驚いたように目を見開いて無言だ。
まぁ、驚きますよね。
けど、図体のでかいのがこうも揃っていると威圧感が半端ないのと邪魔な感じがあるので、さっさと入るように言います。
素直に入ってきた皆さんから高尾くんを預かり、ベッドに運びました。
「本当にいっぱい飲んだんですね。お酒臭い」
「ほぼやけ酒状態だったけどな」
「いや、絡み酒っしょ」
「どちらにせよ、珍しいです。高尾くんはそんなに飲まない方なのに」
「まぁ、ストレスとかいろいろあるんだろうね」
「そうですね。しかも、僕には話してくれないので、なにに悩んでいるのかわかりませんし」
思わずため息を零してから続ける。
「そりゃあ、心配かけたくないとか、迷惑かけたくないとか、そういうのはわかっています。けど、不安になるんです。一人になってしまうような不安があるんです。高尾くんだって、わかってるはずなのに……」
どうして、信じてくれないのでしょう。
悩みくらい、愚痴くらい、聞くのに。
なんだか、仲間はずれみたいで嫌です。
「まぁ、そう言ってやるな。高尾には高尾なりの考えがあるのだよ」
「そう、ですね……」
俯きながら、そう頷く。
「それより、再会を喜ばないかい?」
「そうっスよ! 俺らの話もしたいし、黒子っちの話も聞きたいっス!」
「お菓子、食べたい〜」
「俺まだねみぃんだけど」
「本当に変わってませんね。呆れを通り越して尊敬しますよ」
変わらないものもあるとは知っていましたが、ここまでとは思いませんでした。
リビングに戻った僕たちは、静かに語り始める。
16年ぶりの再会を喜びながら。
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