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そうだ、遊園地に行こう 2
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遊園地にきてそうそう、テッちゃんはバニラシェイクを貪っています。
「そういや、あんときもすごい飲みたそうにしてたもんね、それ」
「すごく美味しいです。ほんと、なんでこれに巡り会う前に死んだんでしょうね。馬鹿ですね」
「そこまで!?」
一生懸命味わいながら飲んでいるテッちゃん、めっさ可愛い。
そのあと、ジェットコースターやコーヒーカップやお化け屋敷やらに入った。
そこではもう散々だった。
ジェットコースターではテッちゃんが座ってるのに誰かが座ろうとするし、
コーヒーカップではテッちゃん回しまくるし、
お化け屋敷ではテッちゃんにお化けが驚くし。
影薄いって怖いわぁ。
最後に観覧車に乗ろうと思うのだが、もう少し日が落ちてからの方が綺麗だとスタッフさんに聞いたから、バニラシェイクを買ってブラブラした。
そのとき、たまたま街が見おろせる丘の上にきた。
綺麗な夕日を見ていたら、テッちゃんが言った。
「なんか、叫びたくなりますね」
「あー、確かにね。なんか叫ぶ?」
「そうですね……」
考え込んだテッちゃんは、ハッとした顔をすると、俺にバニラシェイクを押し付けて走っていく。
丘には階段があり、さらに上がある。
テッちゃんはそれを上り、一番上の丘の柵に手をかけて握り締めた。
そして――――、
「僕はぁ! 高尾くんがぁ! 大好きですー!」
そう、叫んだ。
「愛してますー!」
すごく恥ずかしそうに、しかし全力で、そう叫んだのだ。
「え? えぇ!?」
困惑した俺は、テッちゃんを見つめる。
真剣な眼差しのテッちゃん。
それを見て、俺は嬉しくて、全力で答えた。
「俺もぉ! テッちゃんが大好きだぁー!!」
叫びあって、そのあと笑いあった。
テッちゃんは息を切らしながら降りてきて、抱きついてきて。
俺はそれを抱きとめて。
観覧車の中では、キスしてイチャイチャした。
たぶん、今夜はテッちゃんを寝かすことができないだろう。
END
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