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心配と過保護
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『しょおちゃあん…!会いたいよぉ〜』
帰宅するのと同時に、問題のアイツから電話がかかってきた。
俺はストーブの電源を入れ、暖まるの待ちながら電話していた。
「お前さぁ…普段からもだけど、出張の度電話すんじゃねぇよ」
『何言ってんの!遠いからこそ電話したくなるんだよぉ』
機種変更したいが金がもったいない。
電話に出たくないが、出ないとストーカーが酷くなる
『翔ちゃんのこと見守れないから、心配なんだ』
本当は自覚してる。
本当に拒否したいなら、酷い手段を使えばいいだけ。
それが出来ない自分がもどかしい。
コイツのことが好きとか、絆されてるとか、全然そういう訳ではない。
そうじゃないと、俺が俺ではなくなってしまう。
『それでね、従兄弟のタクミくんに頼んだんだけど!』
「……あの赤い髪の不良少年か…」
『確かに赤い髪だけど、不良少年なんかじゃないよ?優しくて、元気な子だと思うけど…』
「嘘つけ。俺を威嚇したぞ。虎みたいな奴だった」
『いかく?とら?あはっ、面白いこと言うね!』
全然面白くない。
『今度は翔ちゃんの写真送ったから、タクミくんも分かると思う。嘘の名前なんて言ったらダメだからね』
寒気なんてもんじゃない。
ストーブは暖かいが、俺は悪寒を感じていた。
「お前さ、なんで俺を監視しようとすんの?
犯罪くさいよ」
『…心配してるって言ってるでしょ。
翔ちゃんに何かあったら、僕…』
「………」
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