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タクミの独り言
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久し振りに兄貴から連絡が来た。
胸をドキドキさせながら待ち構えると、頼み事をしたいと頼まれた。
男は道草駅近くの「道草カフェ」という店で働くかっこよくて可愛いらしい店員さん…らしい。
「監視っすか。」
「うん、翔ちゃんは僕の心臓だから。何かあったら必ず連絡、何かなくても必ず連絡ね。」
兄貴が両刀なのは知っていた。
最初は驚いたが、兄貴の魅力に男も女も夢中になるんだと考えたら納得した。
「…大事な人なんだ。」
それを聞いて思い出したことがある。
高校の時の兄貴は、中学ん時大事な人と別れたせいで一時期荒れていた。
俺はその時の兄貴の圧倒的な強さを見て惚れたんだけど、兄貴は黒歴史だと言って話すのを嫌がる。
……あの時の兄貴くそかっこよかったのに。
「言っとくけど、翔ちゃんに惚れたら駄目だからね。」
「いやいや、無いっす!!だって男っすよね?」
ただ、兄貴が心底惚れるほどの男とは、どんな奴なのか興味があった。
今更そんなことを思っても遅いんだけど、
この時、兄貴の忠告を慎重に考えた上で断るべきだった。
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