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薄花色
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時計は9時を回り、グダグタになってきたので解散となった。
アイツはもう泥酔して、1人で帰れそうもなかったので、タクミに担がせた。
「悪いな」
「大丈夫っす。今日は騒いですんませんした」
「…タクミ、ポケットの中取ってえ」
「はいはい」
「お疲れ様でした。じゃあ、また明日お店で」
手を振って見送った。
ドアを閉め、リビングに戻った。
部屋に残ったのは静けさと、机に散らかった食器だった。
「片付けるか…」
グラスや、お椀を流しに持っていく。
その途中、廊下に置いた箱に足をぶつけてしまった。
ガシャン
「やばっ」
蹴り飛ばしたのは、タクミと柏原さんがくれたカップとソーサーの入った箱だった。
急いで中身を確認すると、無事だったので安心した。
カップだけ箱から取り出して、部屋の明かりにかざしてみた。
透明なガラスのカップは、光に透かすと薄花色に輝いた。
精巧なガラス細工のデザインと相まって、神秘的な雰囲気を醸し出していた。
「綺麗…」
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