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会話
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「ほお。
それで、そのフォルのガキを連れてきたんだな?ディオン」
「はい。何かと役に立つと思いまして。それに敵対しているとはいえ、人間として私はほおって置けませんでした。」
「お前らしいな…ディオン。そんなところが気に入っているのだが…。あのガキは今どうしている?」
「テト様に見てもらっています。かなりの弾で撃たれているので。安静が必要かと…」
「ふむ、それもそうだろうな。
フォルネーゼの屋敷は今はあのガキしかいないようだし」
「…と、言いますと、やはり、襲撃の話は…」
「そうだ。フォルの野郎も嫁さん共々屋敷の奴らは死んでいる。」
「そんな…。一体誰が…」
「しかし、ある一人の死体は見つかっていないのだ。」
「はい?全員殺されたのでは…?」
「あのサイトの行方がわかっていないらしい。」
「…そーいうことですか。これはオレの推測ですが、サイトが多分やったと思いますよ?」
「やはりそう思うか?」
「はい。」
サイトはフォルネーゼでは一番強いとされている。
だから、屋敷のものを殺すのは簡単だろう。
でも、サイトがあのガキや家を裏切るなんていう動機がわからなかった。
アイツら、一応恋人同士なのに。
オレとサイトはよく街で出会ってはケンカをする仲間だった。
そのときもあのガキのことを考えていつも大切そうに傍で守っていたのに。
一体どーなってやがる…。
もんもんと悩むオレだった。
「あの、ボス。あのガキしばらく、置いてやることはできますか?」
「…何故だ?と言いたいとこだが、まあ、いいだろう。
昔からテトも会いたいといっていたしな。」
「いいんですか?」
「…もうあのガキには何もないさ。家も家族も全てを失ったんだ。面倒はお前がみろよ?ディオン?」
そう言い、ボスは、
タバコに火を付けていた。
オレは部屋を出て行った。
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