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存在価値
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扉が開き入ってきたのはサイトのライバル、
ディオンだった。
「…もー起きたのかフォルのガキ」
「…ああ、おかげでさまで…」
なんとなくオレは昔からこの男が
無理だ。
なんか威圧感MAXだし、暗器使いだし。
オレなんかきっといちころで殺せる。
「じゃあ、目覚めたところで、聞かせてもらおうか?」
「は?」
「ディオン!それはもうしばらく後で!!」
「テト様。少し部屋から出て行ってください。ボスから面倒を見るようことづけられているので…」
ディオンの威圧に負けたのか、テトはもどかしそうに部屋を出て行った。
さて、オレは今から何されるんだろうな。
拷問?尋問?
はっ…
もうオレには何にもないんだ。
いまさらオレに価値なんてない…
……え?
今オレ、何を思った??
オレに価値なんてない…
そうだ。
バカだな。
オレ。
自覚あるじゃん。
オレは所詮名前だけの存在だってことに…
きっとサイトもそうだったのだろう。
オレがフォルネーゼのガキだから、
仕えてくれていて…
スキと言ったのもオレからだったし。
そうだよ。
全部名前だけの関係だったんだ。
それに気づくのが遅すぎた…。
気づくとオレの頬から涙があふれ出ていた。
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