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二人の行き着く場所
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高支那は本気だ。
本気で吊り橋の綱を切るつもりなのだ。
タケルはそう感じた。
このまま綱を切られたら、バランスを崩し谷底へまっ逆さまだ。
しかも古い吊り橋。高支那の手にかかれば容易に切断することが予想出来た。
でも高支那がなぜそんなことを――?
今のタケルには何もかもわからないことだらけだった。
30メートルほどの吊り橋の真ん中で、タケルの足は止まっていた。
だが、高支那がナイフを持つ手に力を入れたのを目にすると、タケルの体は反射的に動き出し、もう何も考えず一気に駆け出したのだった。
高支那のいる向こう側へと――。
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