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幽閉
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タケルも思わず足を止め、見つめ合う形となった二人の間に、どこか緊張感が漂う。
いや、相変わらず緊張しているのはタケルだけかもしれない。
あまりの気まずさにタケルの方が先に視線を外してしまう。
すると高支那はいきなりタケルに近寄り、その顎に手をかけ上向かせた。
「なにすんだよ!」
タケルは少しビクついたようにその手を振り払った。
場所が場所だけに、状況が状況だけに、警戒心が半端ない。
さっきもいきなり濃厚なキスをされ、窒息するかと思ったほどだ。吊り橋を落とされ、死ぬかもしれないと思った矢先の強引なキス――
タケルにはその高支那の行動が信じられなかった。何を考えているのか、予測すら出来ない。
だが高支那はまったく表情を変えることなく、むしろ怖いぐらい冷ややかな端正な顔で淡々と言うのだった。
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