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幽閉
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廊下は迷路のように入り組んでいた。
途中にいくつも部屋があったが、そこは無視し、奥へ奥へと進む。
廊下を何回も折れ曲がり、曲線を描き、段数の違う階段を登ったり降りたり…
城の中は、中世の時代、敵に攻め込まれた時の防衛策のような造りになっていた。
そのためタケルには城の中の位置関係がすでにわからなくなっていた。
なのに高支那はまるで全てを把握しているかのように迷わず進んで行く。
小さな窓はいくつもあったが、外を見る暇などなかった。
そして、城の最奥にあるのではないかと思うぐらい奥まった場所の、どこか高貴な感じのする扉の前までやって来た時、高支那の足はやっと止まった。
しばらく何かを思い詰めるような顔をする高支那。
タケルは一瞬眉をひそめたが、それも束の間、次の瞬間には部屋の中へと無理矢理押し込められてしまう。
それもタケル一人だけ。
すぐに扉は閉められ、鍵をかける音がした。
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