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男の正体
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―――――――
―――――
あれから二人は例の部屋に戻って来ていた。
タケルはベッドに腰掛け、高支那は椅子に座り足を組んでいた。
その場は静まり返り、タケルにとっては何とも居心地悪い空間になる。
勢いでついつい口を突いて出たとはいえ、謎の男の正体を暴こうなどと、かなり無謀、無計画な言葉を口にしたことを、今更ながら少し後悔し始めていた。
高支那と片時も離れなければ謎の男かどうかはっきりする――などとあまりに安易な考えに自分自身呆れる。
だが考えている暇もなく、高支那が不意に立ち上がった。タケルは一瞬狼狽える。
そしてゆっくりと近づくと、手を伸ばし、タケルの顎を捕らえた。今にも唇を奪われそうになる。
「な、何の真似だ!」
慌てて振り払うタケル。
高支那は微かに嘲笑する。
「誘ったのはお前だ」
「ち、違っ――」
タケルにはもちろんそんなつもりは更々ない。だが、高支那は有無を言わさずその口を塞いだ。
「…ぅ……ん…っ…」
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