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未来へ…
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その時、不思議なことが起こった。
まるでタケルの思いに呼応するように、月明りの下で崩壊を続ける城と重なるように、大きな黒い影のようなものが浮かび上がったのだ。
それは徐々に人影をなしていく。
タケルは涙に濡れた顔を上げ、その人影に釘つけになった。
それはーー高支那の叔父…
いや、はっきりとはわからないが、なぜかそう感じた。
しかし…
叔父らしき影は笑っていたのだ。
それが、高支那を手に入れ勝ち誇った笑いなのか、それとも…
涙に濡れたタケルの瞳には判断がつかなかった。
いや、むしろその叔父だと思った人影さえ、本物なのか、虚像なのか…
何もかもがもうわからない…
わかっているのはただ一つ。
高支那がいないこと。
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