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永遠に
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ーータケルはあの頃、あの時と同じように、懐かしい校舎を歩いていた。
三年間通った高校を卒業して数年…
長かったようでもあり、あっという間でもあったような気がしていた。
五年前は生徒として通っていた高校に新任教師として赴任することになり、今日が副担任として生徒たちと対面する初めての日。
緊張もしていた。
すると隣から柔らかい声がかかる。
「そんなに緊張しなくても大丈夫よ」
担任の松山先生だ。30代の綺麗な女性だった。
そして一緒に受け持つクラスに足を踏み入れた瞬間ーー
「きゃあっっっ!!」
女子生徒たちの大歓声ーー
「やったー!イケメン!」
「カッコイイ!」
だが、はやし立てる生徒たちをよそに、壇上に立つタケルの視線は窓の外をさ迷っていた。
たくさんの想い出が残る校舎だ。思いが募る。
そんな時だった。
一瞬、視線の先に目を疑うものが映り込んだのだった。
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