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永遠に
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目眩と共に、思わずふらっとバランスを崩してしまうタケル。
瞬間、その体をしっかりと支えたのは高支那だった。
教室内から女子生徒たちの歓喜の悲鳴が上がる。
担任の松山先生が心配して手を差しのべるが、高支那はそれをあっさり拒み、淡々と返す。
「きっと緊張したんでしょう」
そう言って、軽々とタケルを抱き上げたのだった。
もちろん、教室内は目の前の出来事に一層盛り上がったことは言うまでもない。そして…
しばらく涼しい所で休ませて来ますーー
そう言い残すと、タケルを抱いたまま教室を出ていったのだった。
後に残された担任が、「今の先生は、私の産休の代わりに来られる高支那先生です。明日からこのクラスの担任をしてもらいます」と生徒に説明していたが、好奇心旺盛な歓喜が止むことはなかった。
そんなことなどまったく関心すらない高支那は、意識のないタケルを抱きかかえたまま屋上へと向かう。
抱き締める手に力を込めながら。
強く、強くーー
まるで、会えなかった時を取り戻すかのように…
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