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いち
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「お前・・・妊娠してるぞ」
「・・・やっぱり」
この大陸で1番の軍事力を持っている国、ソシャール王国では男の7割が軍人になる事を目指している。そしてその中の1人である俺、クルトは23の時に軍に入隊して6年でひとつの軍隊を持ち早51年経つ。
「相手は?」
「言えない」
「はぁ・・・だいたい予想はつくけど、言うのか?」
「何をだよ」
「子どもの父親に出来たってことだよ」
「・・・自分からは言わん」
「まぁ、俺がアイツに言うかもしれないからすぐバレるぞ」
「・・・・・・」
俺の軍の隊員であるラトビエはもう一度大きなため息をついた。ラトビエの両親は医者だ。そしてその息子であるラトビエも医者であったが、今はそんなに自由のきかない立場であるはずなのにある理由で普通は軍に入隊できる訳がないラトビエは無理矢理入隊した。だが医療班、それも安全地での活動のみだが。
「どーすんのこれから。その身体で、それもアイツの子どもなんだったら俺は訓練も戦場にもお前を出すことはできないぞ?」
「あぁ、だから少し休みを貰う。少しって言っても半年ぐらいになるが・・・まぁ新兵の面倒ぐらい見るよ」
「それを許すのかあのジジイ共は」
「無理だったら子どもが出来たことを子どもの父親に言う」
「・・・まぁ、それなら基本的に逆らえる奴はいないだろうが、」
この国では確率は低いが男でも妊娠ができる。俺のお腹にいる子どもはこの国にとってもすごく大切な存在である奴との子だ。だから俺はあいつにあまり妊娠のことを言いたくない。・・・どんな反応をするのか分からないから。
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