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ヨン
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「皇太子であるサラーディアとその皇太子妃クルトの間に子どもが出来たんだぞ!?俺らは少し大人しくしようって言ったばかりじゃねーか!」
「仕方ないだろ。出来てしまったんだ、元気な子を産んでくれ。男女どちらが産まれても大丈夫な様に準備しないとな」
「〜っ!!!」
体全部で怒りを表しているラトはとても可愛らしいので口元が緩むのを何とか抑える。
先程の続きだが、私は決して他の者をみたのではなく、ただそこに居たので少し手を出してみただけだった。なのでラトしか見ていないのは嘘でなく守り続けている・・・と、当時は思っていた。
たがそんなに甘くないらしく、元々貴族ではあるがほぼ平民として生きてきたラトには私の行動が考えられないと離縁までも言われてしまい、私は混乱してその場でラトに手を上げキツイ言葉を投げてしまった。
「別にいいではないか。同い年だと楽だし安心だろう?初孫では無いが皇太子の初めての子だ。その産まれてくる子と一緒に育てれば私たちも気をやれるしな」
「・・・生まれた瞬間叔父上か叔母上になるこの子は大変なんだろーな」
「そんな事言うな」
バサッと布団の中に戻って膨れるラトの頭を布団越しに撫でる。
あの時の事は今でも後悔している。王としての冷静さも無く、ただ自分が不利な立場になるという恐怖と、どうすればいいか分からない不安であんなことをしてしまったのだから。
「・・・すまんな」
「?何がだよ。お前が俺に謝ることなんて山ほどあるから分からん」
「ハハハ。・・・桜と椿の件だよ」
「っ・・・あ、れはもういい。あれから何度も謝ってくれた」
「でも辛さは覚えているだろう?」
「・・・」
「私もお前が他の者に・・・っ!!・・・あの時はとても胸が苦しく、思い出しただけでもおかしくなりそうだ・・・」
「チャーリス・・・」
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