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番外編1-3
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「最近何か母と揉めましたね、何が原因ですか」
「・・・・・・もうすぐ発表されるだろう」
「発表・・・って、まさか!!」
「・・・」
少し驚きと慌てている様子のサラーディア兄上、そんな兄上から視線を反らした父はどう見ても何かをしでかしたのが明らかだ。父が何をしでかしても普段反応が薄いサラーディア兄上がここまで驚くという事は・・・あ。
「すみません」
「何だカイ」
「もしかして、母が懐妊した・・・とかでは無いですよね?」
「・・・」
「そんなはずはないですよね?王位継承者一位であり王太子であるサラーディアの王太子妃クルトが懐妊したという発表をして1ヶ月も経っていないですから」
「・・・」
「そうですよね?」
「・・・喜べ。また兄弟姉妹が増えるぞ」
「「っ!!!!」」
成人を迎えた弟妹は絶句。成人を迎えていない子達は嬉しそうにしている。
有り得ない・・・。王太子のサラーディア兄上の妃が懐妊したということは、その子が男だとサラーディア兄上が王を継承した後第一王位継承者となる可能性がある。それがどれだけ大事なことか父は俺たちよりわかっているはず。なのに同時期に王妃が懐妊・・・我が国では王妃の懐妊は国事として盛大に祝われる。それはもう兄上たちよりも盛大に・・・あぁ、頭が痛い。
「本当に・・・もう少し考えて行動してください」
「ラトにも言われた。もうよい、これ以上言うな」
「・・・はぁ」
大きなため息をついた後、頭を抱え考え込むサラーディア兄上を見て俺も頭が痛くなる。何故この人(父)は母の事となるとポンコツになるんだろう・・・。
「まぁ、今更何を言っても後の祭りだ。・・・仕方ねぇ新しい命を2人分迎える準備をするか」
「そうですわね」
サラーディア兄上が言った通りもう仕方の無いことだ、それに喜ばしいことなのだからもういっその事盛大に祝ってあげよう。そう思う俺ら兄弟姉妹であった。
『2つの命』end
陛下と子ども達
とある王室の日常
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