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悪魔と神父9 あるラム
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Part9なので1.2.3.4.5.6.7.8を見てない方はそちらを
読んでくれると幸いです
この小説には死ネタを含むので
苦手な人は見るのをお勧めしません
―ラムザside―
今日も一日が始まる
一ヶ月前からは考えられない程
楽しい毎日が訪れている
あ「ラムザさん」
ラ「お、あるにあ、今日も早かったね」
あ「当たり前だよ、早く会うために
毎日早起きしてるんだよ」
ラ「そうなんだ」
平静を装ったが、きっと俺の顔は赤くなっているだろう
だって、あるにあの言葉で顔が
熱くなっているのがわかり、鼓動が早くなったのだ
あ「へへ、やっぱラムザさん好きだ」
ラ「……俺も、大好きだから」
あ「俺ラムザさんと会えて本当に幸せだよ
もう、今までにないくらい毎日が楽しい」
俺と同じ事を思ってくれてるのが
とても嬉しかった
あ「ラムザさんは、いつまでも俺を
愛し続けてくれる?」
ラ「あぁ、もちろん、ずっと愛し続けるよ」
会話を続けていると、ふと、思った
ラ「そういえば、俺は死んでも悪魔になるから
死んだ後もあるにあと居れるよね
でも、人間は死んだらそこで終わりだもんな」
あ「確かに、そこは人間と悪魔の
大きく違う所だね」
ラ「そう考えたら、悪魔も良いものなのかもね」
あ「…そうだね」
一瞬、あるにあの表情が暗くなった気がするのは
気の所為なのだろうか
もし、気の所為じゃないとしたら…
ラ「い、今服越しだけどこうやってあるにあに
触れるのはあるにあの能力があるからだよな」
あ「うん、そうだよ」
ラ「じゃあ、もし俺も悪魔になったら
あるにあみたいな能力持てるのかな」
あ「ラムザさんはきっと役に立つ能力になるよ」
ラ「役に立つ…かぁ……」
ラムザがうっとりとしている
悪魔になった時の能力を想像しているのだろう
だけど、ラムザに言ってない事がある
それは、能力はその人が生前必要としていた物と
近い能力になるという事だ
この事を言ったら、好きな能力を付けることが
できるだろう、しかし、この事は黙っておこう
もし、ラムザがこの事を聞いて、世界征服を
したいと思えば、征服など簡単にできるだろう
何しろ、死ぬ前に願えばいいのだから
そんな事したら、この世界は本当の消滅を知る事になる
ラムザにそんな事はしてほしくない
それに、古くから魔界にある本には
世界は既に破滅を繰り返していると書かれている
その意味は、人間の醜い欲望が映し出されている
だから、これは言えない
そんな事を考えていたら、すぐ近くから
発砲音が響いた、そして一人、また一人と人が
倒れて行く、気づかなかったが、この近くには
多くの兵士が居る
ラ「ここも、危なくなって来たな…」
ラムザは、眉を顰め、口を開く
もう離れようか、まだ居ようか迷っていると
後ろから足音が聞こえた、その足音からするに
複数人は居るだろう
俺は、その音の主達を見ようと
後ろを振り向いた、その時だった
ラ「な、何でここに…!」
?「銃撃戦が近くで始まったから迎えに来たのだが
………これは、どういうつもりだ」
格好から見るに教会の奴等だろう
そして、ラムザに話しかけているのは……同じ神父だ
ラムザとは違い白髭を生やし、老いているのが
わかるほど、髪の色素は抜けていた
神「ラムザ、穢れと居るとはなんだ?
この行いは私達、教会への裏切りと、神への
反抗に値するぞ」
ラ「はい…許されない事だとわかっています……」
―ラムザside―
神「こんな穢れ……汚らしい、居るだけで気持ち悪い
何でこんな所に居るんだ、さっさと消えれば
良いものの……」
愛する人が、目の前で侮辱されている
つい、カッとなって口を開いてしまった
ラ「あの、サウさん……私達は愛し合って居るんです
いくら貴方でも大切な人を侮辱するなど
許す事はできません、それに、穢れじゃなく…!」
神「黙れ!!!」
今まで怒った事のない彼が
眉間にシワを寄せて怒鳴る
ラ「はっ……」
神「穢れと愛し合うなど、お前は馬鹿なのか!!
ふざけるのもいい加減にしろ!穢れだぞ!?
こいつらは人を軽々と殺し、世界を破滅させる!」
ラ「ち、ちがっ……!」
神「こんな奴と愛し合う?お前には失望した
お前も、穢れも消えるべきだ
この世界にはお前達はふさわしくない!」
圧力に押され、何も言えなかった
ふと、あるにあを見ると様子がおかしい
こんな顔、初めて見た………
ラ「ある……にあ………」
あ「ラムザさん………俺……ははっ……
どうしよう……どうしようね……どうする…?」
ラ「………」
さっきのあるにあとは思えない程狂っている
……きっと、なにか理由が……けど…確かめようが…
あ「あ…あぁ………ははっ…はははっ…あは……はは!!」
ラ「…!?あ、あるにあ!!」
顔を両手で覆う指の隙間から、あるにあの目が見えた
明らかに目がおかしい、尋常じゃない量の汗をかき
その場に崩れた
あ「そうか…そうだよな……うん、そうに違いない
なるほど……はは……そうだね、君もそうだよ
きっとそう言うに違いない……え?違う?
違わないよ、だって君の傍に居たのは……」
神「ほらな、こういう事になるんだよ
自分を持ってないクズの証だ」
狂ったあるにあを見て、口を開いた彼の目も
死人のようだった
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