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「花麗! 良かった、さぁ行こう!!」
花麗の腕を掴み、急いでその場を離れようと引っ張る。
「いっ、痛いよ!」
「ごめん、でも早くここを出なきゃ! とにかく鳥居の外まで行こう!!」
「鳥居の外?!」
グッと強く腕を引かれて、そのまま走り出す。
『待ちなさい。』
声、というよりは頭の中に響いた感じがした。
振り返ると、本殿から二人の人影が出てきた。
「誰だ?」
『我等は此処の土地神。花麗を外に連れ出しては行けません。』
「ダメだ、花麗を生け贄にするつもりだろ!」
「え、生け贄ってなに?」
花麗もキョトンとしている。
「ここの土地神の力が弱ってて、花麗はその生け贄にされるんだよ!」
『その様なこと有るわけがない。』
『鳥居の外に出ては花麗の命が危ない。』
「優惺待って! お願い、手を離して!」
そんな制止には耳も貸さず、鳥居の外まで強引にも花麗を連れ出した。
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