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「関係なくもない。俺が花麗をここまで連れ出さなきゃ、お面は割られずに済んだんだろ?」
「…そうだ、お前の──いや…俺が弱いからだ。見た目も、力も、心も…。」
力なくうなだれたまま、優惺から借りたハンカチを広げ、お面の屑をかき集める。
(…あぁ、俺のアルマーニ……。)
「この風呂敷、少しの間、借りても良いか?」
「風呂敷じゃなくて、ハンカチ、ね。良いよ、キミにあげるよ。」
「そうか…。ありがとう。」
立ち上がった少年は、屑を包んだハンカチを大事そうに抱え、トンッと軽快にジャンプし、遥か頭上の枝から枝を移りながら、林の奥へと消えていった。
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