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「…っんぁ………!」
予想もしていなかった手の動きに、俺の意地なんて脆くも儚く消え去った。
いやいやいやいや、おっさんが何喘いでいるんだ。気持ち悪すぎだろうおいおいおい。
…現実を受け止められない。
だからと言って下半身に集中した意識を今更何処かにやろうとしてもそれこそ不可能だ。
このまま佐々木の淫夢が落ち着くのを待つしかないのか。
下着の上から揉まれた中心は、勢いを増して反り勃ち、ジワリと先走りを溢す。
湿った感触、布との摩擦、大きな手。
その全てが、自身を限界まで追いやる。
これはもしかして、もしかしなくても…。
「おま……っ、起きてん…だ、ろ……っ、ささきぃ…ぁ…。」
それでも佐々木は返事をしない。
それどころか、自分が息を殺してみると規則正しい寝息までしっかりと聞こえてくるのだ。
──まさか。
え、まさか本当に寝ているのか?
最近の若い衆は夢の中にいてもここまで巧妙な手の動きが出来るのか?
ハイスペックすぎやしないだろうか。
佐々木の親指が先端をぐりぐりと捏ね回し、その度にびくりと跳ね上がる自身は、もはや全く言う事を聞かない。
「ね、もぉ……やだぁ…ささき、ささき…手、
はなし……っ。」
眠るそいつに何を言ったとて意味がないのはわかっている。息を詰まらせ、何とか訴えるものの…動きが止まる気配はない。
巧妙な指使いと耳の裏にかかる熱い吐息。遂に俺の我慢は限界を超えた。
下腹部に力が入り、シーツを掻き抱く。枕に顔を押し付けて、溢れそうになる声をギリギリで押さえ付けて。
「ぁあっ……く…っぅ。」
べったりと下着に広がる嫌な感覚。
やってしまった。
男に…しかも意識の無い高校生に、下着越しに触れられただけでこんな……。
衣服は全て身に着けているので幸い布団は汚れていない筈。
佐々木の手も下着の上からならばそこまで被害は被っていないだろう。
それにしても……。は、恥ずかしい…っ。
なんて恥ずかしい事をしちゃっているんだ俺は!!なんという失態だ!!
気付けば休むことなく動いていた佐々木の手は止まり、俺を抱きしめる体勢へと変化していく。
布団の中から上ってくるのは、吐き出したものの独特の臭い。
後ろから香るのは、自分とは違う佐々木の匂い。
あんな珍妙な事故の直後で汗をかいた身体に、あまり密着するのはやめてほしいものだ。
そして極め付けがこれなんて──。
「…なんで、お…お前も勃ってるんだよ……。」
心も身体もおかしくなりそうだ。
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