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虐めるのなら…どうせなら、もっと明らかな事をして欲しいものだ。この行為も、もちろん十二分に当てはまるのであろうが…
そうではないんだ。もっとこう…苦痛に顔を歪めるような、痛みの伴うものであったり、泣きたくなるようなものであったり。
…………泣きたいのは間違い無いな。
いや、そうでは無くて
違うんだ。そう言う事じゃない。言いたいのはそんな事ではなくて。
虐めにしては…俺は今、嫌だと思っていない。
隠すための手を取られ、あいているもう片方でサイズの合っていない服の裾を引っ張った。
その拍子に捲り上げていた袖が落ち、俺の手はほとんど覆われる。辛うじて露出しているのはいかにも力を入れていますと言った具合に骨ばった拳の先っちょのみである。
これを例えば佐々木くらいの歳の可愛らしい女の子がやっていたとしよう。それはそれは、とても言葉では言い表せない萌え要素の塊であり、会社で大きな顔をしている部長のようなクソハゲカスジジイともなれば鼻血を噴き出す事間違いなしである。
だが、ここで現実を見てみようではないか。
今居るのは下半身に何も纏わず、萌え袖で股間を隠す内股の…そう。膝立ちのおっさんなのだ。
「うっわ……最強すぎんだろ、マジで。」
だから、今佐々木が放った言葉の意味は
丁寧とは言い難い、敬語とは言い難いものの歳上を敬っているつもりである事は理解してやらなくもない普段の口調とはまるで違っているその意味は、最強ではなく、最恐が正しいのであって…。
「する、から……してやるから、頼む。目を瞑っていてくれないか。」
虐めているのは俺なんじゃないかと疑った。
佐々木が目を閉じた事を確認し、拒絶のあまり萎えてしまっていないかと視線を落とす。
…ああ、よかった。相変わらず生き生きしているな。
よかったと思う事にすら俺はもはや理解が追いつかないのだが。
半分ほどずらされていたチャックを一番下まで降ろし、意外にも鍛え上げられている引き締まった腹の淵に人差し指を掛ける。
下着も纏めて下げようとするが、どうにも利き手でないせいか、単純に片手しか使えないせいか上手く脱がす事が出来ない。
「…その押さえてる方の手使ったらどうスか?
見えませんって。」
…目、瞑っていてくれと言っただろうが。
仕方なく内腿同士を更に近づけ、解放された左手も佐々木の腹へ伸ばした。線は細いのに、がっしりとした身体付き。骨盤を通せばあとはするりと抜け落ちた。
俺が睨み上げた意図を察してくれたのか、次こそ瞳は瞼が覆っている。
こんな地獄絵図であるにも関わらず、佐々木のそれは腹に当たりそうな程反り返っていて…そして、大きさも。
以前布越しに当たった事故ではなく、今はこの目で確かに見てしまった。
これは…その、想像以上というか。想像なんてしていたのかと言われればその辺にあるマンホールの中に飛び込みたいわけだが。
当の本人は焦る素振りも恥じらい、躊躇う素振りも見せずに背の低いテーブルに肘をかけているのだから、それだけ慣れていて、自分のモノに自信がある……という事か。
男相手でこれという事は、やはり今時の高校生は乱行パーティーなんかをしていたりするのだろうか。友人同士で。
そうでも無い限り、俺にはわからない。佐々木が先程よりも更に増して、それを大きくした事が。
わかりたくもない。
ある事ない事を考えては心を痛める俺自身の心なんか。
「…っ。」
息を詰めるような音を聞き、けれど視線を上に向ける余裕などなく
人生において初めて他の男のそれに触れた俺の気持ち。それは──…。
保釈金って、いくらかかるものだろうか。
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