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指から手のひら、そして筋の浮き出た手首までもを滑らかに伝い落ちる液体は、半端に反応する性器を通り過ぎた先へと導かれる。
この先に何が待ち受けているか。
そんなもの、頭の中ではとっくに理解している。
…筈なのに、わからないんだ。
それが、どれだけの快感を伴うのか
そもそも快楽を拾うことができるのか。
痛みにうなされ、この幸せな夢の中から追い出されてしまうのではないか。
こんな事…寝ていても起きていても、経験なんかなくて。
勿論、自分がする側で女性との行為をした時にも使った事は無いのに。
佐々木は、全てをわかりきっているかのように
先程までの躊躇う素振りすら捨て去って、じっくりと俺の目だけを見つめる。
「こっちの足、力抜け。俺の肩にかけていいから。」
捻った足首を労るように持ち上げて
自身の方の向こうへ誘う熱い手は、思いの外力が入っているらしく、小刻みに震えていた。
敬語ではなく乱暴な言葉遣いの佐々木に、また腹の奥が疼く。
先日も思った事だが、こうなった佐々木には愛らしさと言うよりも危険を伴うスリルのようなものが感じられて、どうしても心拍が速さを増すのだ。
それが恐怖とは別の感情からくるものだと言うことは、自分自身が嫌と言うほど知っている。
片方の手が鼠蹊部を撫で上げ、陰毛を弄ぶようにくすぐる中
もう片方の滑った指は、これまで生きてきた26年間で、少なくとも俺の記憶のある限りでは誰にも触れられた事のない部位をトン、トンと叩いた。
「竹内さん。力、抜いて……出来るよな?」
その言葉で、無意識に力んでしまっていたことに気がつく。
当然と言えば当然だ。
だって、そんな所…赤の他人、それもうんと年下の高校生を相手に、触れられるべきところではないのだから。
たとえ現実ではないにしても、経験のない事を簡単にしてのけられるほど俺は器用でも無い。
だが、それをよく思ってはくれないらしい佐々木は小さく舌打ちをして、情けなく垂れた性器を鷲掴みにしたのだ。
「っはぁう!…なに、す…っいたいって…。」
「抜けっつってんだよ。」
「…ッ。」
見上げる瞳は酷く扇情的で、しかし睨んでいるようにも見えて。
見下ろしているのは俺なのに、見下されているように思うのはどうしてだ。
意外と量の多いまつ毛が鋭い視線の妨げとなり、その存在は佐々木の色気を掻き立てる。
言霊の如く俺を操る佐々木の声が脳まで響き、強制的に身体は脱力していった。
「そう。偉いよ…そのまま、気持ち良い事だけ考えて、集中してろ。」
「、はい……ぁう、く…ひぐ!」
誰にも許した事のない後ろから、誤魔化しようのない違和感がゆっくりと押し進められる。
反射的に入口を閉ざせば、代わりに襲いくるのは性器への痛み。
「…力入れたらこっちも力入れるから。慣れるまでにちんこ潰れるかもね?」
「は、ぁ……はぁ…あっ、んぃ……ふぅおっ、お…っ。」
内壁を擦り上げる長い指に
堪らず声は溢れ出す。
そして
「…っれー?変だね、竹内さん。
さっきより全然…おっ勃ててんじゃん。」
「ぁはあ…あっァ、うンッ…!」
痛む筈のそれが、佐々木の手に押し潰されるのが
息も忘れるほど、気持ち良い…っ。
俺は、どうやら
狂ってしまったみたいだ。
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