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我々は双子を怒らせたい 3
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チ「あれは流石に怒ると思ったんやけどな~...;」
チーノは皆のもとに帰ってきて、開口一番にそれを言った。
それを聞いた一同は「あ。無理だったんだな。」と察することが
容易にできた。
そんなチーノを見て、トントンは溜息をつきながらもグルッペンに問う。
ト「で、次の作戦。結局やるんすか?;」
グ「?、もちろんだ。これより作戦3を実行する。」
トントンの言葉に何を言っているんだと怪訝そうな顔をする
グルッペンという男はどうかしているのだろうか。
そもそも、怒らせるくらいでここまで頑張る必要が
どこにあるのだろうか。
その理由はもちろんグルッペンの好奇心と楽しいかどうか
というものにあるのだが、そんなもので毎回動かれては
トントンの胃に危機が迫ってきそうである。
それでもそんなことつゆ知らず、作戦3をグルッペンは告げた。
ゾ「おっwやっと俺の出番やなw」
ゾムは楽しそうな笑みを浮かべながらその場を後にした。
*****
ゾ「早く早く!こっちやで!!」
柚希「ゾムさん?;そんに引っ張らなくても僕は逃げませんよ?;」
ゾムが柚希が引っ張りながら連れてきたのは中庭であった。
柚希は途中で見つけて、作戦実行のために連れてきたらしい。
柚希はどうしてか聞いてきたが、今のゾムにはそんな言葉を
耳に入れるつもりは最初からなかった。
柚希はぐいぐいと引っ張られながらゾムに連れて行かれる
しかなかったのであった。
しばらく引っ張られたところで、中庭の一番広いところへ
連れていかれ、ゾムのその動きはぴたりと止まった。
柚希「えーと...ゾムさん?;」
柚希はここが目的地だと察したが、何故ここに連れてこられたのか、
ゾムがここで自分自身と何がしたいのかがわからなかった。
ただ普段から人の心理を読み取る柚希の目でわかるのは
ゾムが心の内で何故かとても楽しげにしていることだけだ。
それに対して、柚希からはまたハテナが浮かぶ。
柚希「あの、ゾムさっ、!?」
もう一度ゾムを呼ぼうとしたそのとき、ゾムは一瞬のうちに
振り返ったかと思うとニヤッと笑い、どこから出してきたのだろうか、
柚希の目の前に爆弾を置いた。
これこそ、作戦3、ケバフ攻撃である。
柚希はとっさに避け...るわけではなく、その爆弾の火を消し、
爆発するのを防いだ。
恐らくは、中庭を荒らしてはいけないと思ったのだろう。
それを防いだ柚希の顔は見えないが、心の中では爆弾を
仕掛けてくるのはこれだけと思っているだろう。
しかし、ゾムからすればこれだけで物足りるはずもなく、
楽しそうにまた新たな爆弾を置いていく。
ゾ「んふふwwめっちゃ避けるからやりがいあるなぁw」
そんな事を言いながらも爆弾を置いていくゾムはまさに悪魔である。
まあ、それを全て避けるようにして火を消していく柚希の方は
化け物のようであると言えるのだが...。
しばらくその様子を続けていたが、ここでやっとゾムの手元にある
爆弾が全てなくなり、柚希も全て火を消し終えた。
ゾムから出てきた爆弾の数は見えるだけでも約60個近くあるだろう。
そんな量の爆弾をどこに蓄えていたのか、本当に不思議である。
さて、ここまでしたのだから流石に怒るだろう。
ゾムは柚希の顔を伺おうと、一歩近づく。
爆弾を置いている最中には髪が時々揺れることで困惑したような
表情が伺えたが、今はどんな顔をしているのだろうか。
困惑したままの顔なのだろうか。それとも真顔?
将又、困惑した顔から一変して、怒りを露わにした顔を
しているのだろうか。
そんな緊張の一瞬。
柚希が最初に口にしたのは_____
柚希「あー、吃驚した;」
ゾ「...え?」
というものだった。
流石のゾムもこんな呆気ない言葉で終わらせられるとは
思っていなかったので、素っ頓狂な声が出る。
柚希「というか、これどこから出してきてるんですか...?;」
ゾ「.....くっwwふっははwww」
柚希「え...?ゾムさん?;」
その反応にゾムは今までよりも更に柚希が化け物時見ていることを
痛感したと同時に、その余裕さに面白さを感じた。
思わずゾムの口からは笑い声が漏れ出てしまう。
柚希はそんなゾムを見て、何故笑われているのか分からず、
ただ困惑するしかなくなってしまったのだった。
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