アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
9
-
ついでに冷蔵庫を開け、中身を確認する
昨日の今日で竜一が来る確率は低い……けれど、昨日の様な失態はしたくない……
冷蔵庫横の籠に収まったじゃがいもが目につく
「……」
それを手にして水で洗うと、水を張った手鍋にそれを入れ、火をかける
……竜一は、どんなものが好きなんだろう……
考えてみれば、僕は竜一の事を深くは知らない
竜一の想いを知り、オンナになったけれど……いわゆる恋人同士がする様なデートもなく、そういった会話も殆どしていない……
この前来てくれた時、肉じゃがとか金平牛蒡とか魚の煮付けとか……
おばあちゃんが教えてくれた純和食の食事を出したのだけれど、竜一は特に何も言わずにそれらを口にしていた
凌の様に、嘘でも喜んでくれたらいいのに……なんて内心思ったのを覚えている
きゅうりの薄い輪切り、タマネギの薄切り……それらを塩揉みする
……ポテトサラダ、竜一は好きだろうか……
もっと料亭みたいな、豪華なものが作れたらいいのに……
そんな事を思っていると、携帯が鳴った
心を見透かされたみたいで、ドキッとする
慌てて手を洗い、居間のテーブルに置いてあった携帯を手にした
「……今日はもう少し長く居られる」
玄関先で軽くハグした竜一が、耳元で囁く
「いい匂いだな」
料理の匂いがしたのだろう……僕は竜一の厚い胸板に顔を埋めたまま、こくんと頷いた
「美味そうだ」
「今、ご飯作ってて……」
「……お前が、だ」
そう言って竜一が僕の首筋に顔を埋める
チュッ、と恥ずかしくなるリップ音を立て、貪る様にキスをした
「……ゃ……」
ゾクッと全身が甘く痺れ、それから逃れようと竜一から少し身を離す
「優しくしてやるからよ」
竜一の大きな手が、僕のフェイスラインを包む
そして少し強引に顔を上げられ、落とされる……キス
「……ん、っ」
煙草のほろ苦い味
……だけど、新婚のお帰りのキスより、多分甘い
竜一の舌が、僕の唇を割り開き
甘く蕩ける様に咥内を弄る
竜一の手が、フェイスラインから後頭部へと移動し、引き寄せられる
絡まる舌と舌
それが深くなり、お互いの唾液が絡み合う
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 554