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恥ずかしくて、ハイジから視線を外す。
熱くなってしまった顔を見られたくなくて……空いてる方の腕で目元を隠した。
するとハイジが上がってきて、その腕に柔く唇を押し当てる。
「……隠すなよ」
「……」
「恥ずかしがンなって……」
そっと左腕を取られ、簡単に外されて……
視界に映るハイジの優しい瞳と目が合った。
「……感じてるさくらの顔………もっと、見せろよ……」
「………」
その腕を掴まれたまま、ゆっくりと導かれ………斜め横を向いたハイジの唇に、その指先が当てられる。
薄く瞼を閉じたハイジが、僕のその指先を柔く食んで、甘く噛んで………優しく舌先で転がすように、愛撫を繰り返す。
その姿が何だか綺麗で、色っぽくて……恥ずかしくて……
堪えきれず、顔を横に向けて、視界からハイジを追い出してしまった。
「……ん」
ハイジの熱い吐息が、ベールの様に胸元の肌を柔く纏う。
その度に、じりじりと甘い痺れが広がり、体の深部に熱が作られていく。
ハイジの濡れそぼった舌先が、僕の鎖骨の窪みに当てられる。
そのまま浮き出た骨に沿ってなぞられれば、芯が揺さぶられる程ゾクゾクと快感が走った。
それに翻弄されていると、脇に近い所に唇を押し当てられ、ぢゅッと強く吸われる。
ピリッとした痛み。
……痕……付けたんだ……
そう思ったら、また恥ずかしさが込み上げてくる。
先程作られた深部の熱が、次第にマグマの様に沸き起こる。熱い息を吐き出させ、指先をピクリと痙攣させた。
……去年の夏。
初めてハイジと体を重ねた時……
首筋や胸元、背中にまでキスマークを付けられてしまって。
……特に首筋に付いたやつは、スクールシャツの衿なんかでは収まり切らなくて、隠しようがなくて………曝したまま学校へ行ったんだっけ。
ひとつ……またひとつ、と……
刻印の様に痕を付けられる度、僕がハイジのものになっていく。
ハイジのサラサラとした毛先が僕の肌を擽って………その度に、痺れる程に体が震えてしまって……
堪えてないと、声が漏れそうで………
「………っ、」
……ヘンだ。
胸を突き破ってしまうんじゃないかってくらい、心臓が激しく暴れて………
なのに、体はトロトロの蜂蜜の沼に沈められて………
蕩けて……力が入らなくて……
「……ゃ、」
気付けばハイジの舌先は
下腹部へと差し掛かっていた。
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