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「…焼き鳥うまい」
「だなー」
俺は今紘の腕の中にすっぽり収まっている
個室に入って直ぐキスをねだったらしてくれた。
だから嬉しい。
少し触られるだけでもブチ切れしてしまうぐらいの時もあれば、何だか落ち着かなくて誰かにくっついていたいと思う日もある
今日は後者だ。
なんとなく、誰かのぬくもりを側で感じていたい。
「ひろー」
「へー、覚えたんだ」
「お前紘って感じするから覚えやすかった」
「俺って紘って感じするんだ」
俺の気持ちを知ってか、今日は襲ってくる気配は無く俺の行動をただ受け入れてくれていた
たまに目の前に出される焼き鳥をぱくりと食べる
俺は「あー」とか「うー」とか意味もなく唸ったり、枝豆の皮を剥いたりしていた
それだけなのに何故か落ち着く。
時間も結構たって酔いも回って意識がはっきりしなくなってくる
もうされるがままに紘のちょっかいをぼんやりと受け入れていた
頬をつつかれたり、ピアスに触れてきたり、上を向けばキスをされたり、焼き鳥を与えられたり。
紘も何か真面目に話していたが全く聞く気がなかったので右から左へと流れてすぐに忘れた
「律」
「ん?」
「仕事、無理してない?」
「…いきなり何」
「いや、疲れてんなーと思って」
「まぁ、…どうしようもないからね」
「ねえ、そんな事よりもっとくっついても良い?」
くるりと反転して紘と向かい合う
「もっとって?」
「紘はじっとしてれば良いからー」
「…どうぞ。お好きなように」
小さく息をつくと、諦めたように俺を見て小さく笑った
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