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33 side陽
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side陽
「────……ハッ」
乾いた笑いが出る。
もう無理だ。
一生学校行けねーわ。
開いていた教科書を閉じ、机に頭を埋める
何とか、ギリギリのラインだった。
2週間に一度、1週間に一度。普通に考えれば少ないが、俺からしてみればかなり頑張ってあの頻度だった。
人の視線が怖い。
何を見られているか分からなくて、本当に怖い。
すべて見透かされるようで怖い。
こんなに視線を意識するようになった原因は小学校5年のときから始まったあの行為のせい。
…俺は、父さんに抱かれてる。
別に毎日って訳じゃない。
1週間の内に2回とかそれくらい。
でもその行為は俺にとって本当に嫌で、気持ち悪くて、頭のおかしい行為。
未だに一ミリも受け入れられない。
屈辱的で、情けない行為。
だから、気になって仕方がない。
人の視線がこっちに向けられるとすごく不安になる。
制服にヤッたときの精液ついてないか、顔や髪も大丈夫か、歩き方は不自然じゃないか、怪しまれないように笑えるか、上手く隠せるか、そういう気持ちでいっぱいになった
家で何度も何度も、何十回も確認して、大丈夫だと言い聞かせて学校に来ても、いざ目を合わされると不安になる
ズボンの後ろポケットとか、俺の汚い写真入ってたらどうしよう。確認が足りなかっただけで、実は精液がまだ制服に付いているかもしれない
そう思うと不安で不安で、どうにかなりそうだった。
家にいるときは殆ど風呂に入ってるか、洗濯機を狂ったように回しているかだ。
だからこの前、保健医に家で何をしているのか聞かれて怖くなった。
そして、不自然な行動を取ってしまったから、怪しまれているかもしれない。
そう思うともう1歩も家から出られなかった
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