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ピロン
ケータイの通知音。
それだけなのに心臓が跳ね、驚きで咄嗟に立ち上がってしまった
…恐る恐る、ケータイを開く
見れば椎名先生からだった。
『おはようございます。
この前ぶつけたおでこ、腫れもなくちゃんと治ったよ。
それと、本題なんだけど保健の先生が陽のお家に行って、少し話したいって言ってるよ
陽が大丈夫な日でいいから、開けてくれると嬉しいです』
…おでこ結構派手にぶつけてたもんな。
ふふ、と思い出して笑いつつも、カレンダーを見る。
今日は水曜日。
父さん帰ってくんのかな。毎日帰ってくる訳じゃないから分からない。
ただ、やられた次の日とかはそれこそ一日中体を洗ってないと落ち着かないからそこは避けたい
でもいつ帰ってくるか分からないしな。
昨日は帰ってこなかったし、もう手っ取り早く今日せんせーに来てもらって直ぐに帰ってもらったほうがいいかも知れない
……でも今、上手くいつもの調子を繕える様な気はしない。
『おでこ、治ってよかったです笑
大丈夫そうな日あったらまた連絡します!』
『わかった、ゆっくり休んでね』
『ありがとーございます!』
メールを終え、ふぅ。と息をつく
あぁ、もう。
放っておいてくれていいのに。
どうしよう、どうしよう。
頭の中がその言葉でいっぱいになる。
…話すって、何を?
何を聞かれるんだろうか。
それを思うと到底心の準備ができる日が来るようには思えない
とりあえず、シャワーを浴びよう。
少しでも、安心できるように。
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