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「よっしゃ、ゲット」
ふふん、と上機嫌に薬を持ってでてきた律。
隣に座ると「余裕だったわ」と何故か上から目線だ
まぁ、特に何もなかったようで良かった。
「帰ろ」
「はいはい」
ここは総合病院なだけあって、まだこんなに早い時間なのに既に人が多く集まり始めていた
「帰りは安全運転でお願いね」
「来るときも安全運転だったろ」
「そうだったっけ?」
薬を持ってやり、駐車場まで歩く
………と、ちょうど出入り口の自動ドアで誰かにぶつかってしまった
「すみません、大丈夫ですか?」
そいつは俯いて歩いていたが焦ったように顔を上げた
「あ、いえ…こちらこそ」
そいつは律と同じように小柄で、そして綺麗な顔立ちをしていた
「……陽?」
「へ…?」
陽って、あの陽か?
律を見れば、しまった…と若干後悔気味に口元を抑えている
黙っていればバレなかったかもなのにな。
「……は、ははっ」
何だその引き攣った笑顔は。
「…椎名、先生?」
ほら、気づかれちゃったぞ。
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