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せんせーは俺を気にかけてくれているのか何度も身体をひねって後ろを覗いてきた
目が合うたびに、ひらひら、と笑顔で手を触ればニコっと笑ってまた前に視線を戻す
そんな事をしているうちにもうカフェに着いたようで車が止まった
車を降りてカフェに入れば本がたくさん置かれたオシャレな店。
それでも、あまり凝りすぎていない適度な雰囲気は男だけでも来やすい感じですんなりと席についた
「初めて来ました!
せんせーはよくカフェとか来るんすか?」
「いーや?そんなこと無いよ」
何にしよっかなーと言いながらも俺の方にメニュー表を向けてくれる
こういうことがさり気なく出来るのって凄いことだなって感動してしまう
結局頼んだのは無難にコーヒー。
メニューには色々あったけどカタカナで書かれた文字はなんの言葉がどんなものを指しているのか分からなくてコーヒーを選んだ
話題は何を言われるかと内心びくびくしていたが、実際はその事については触れられずこの辺りのおすすめスポットとか、うちの学校の制服の話、紘さんの昔話等、友達のような何の探り合いもないただのやり取りで自然と笑顔になれた
「で?紘はなんて言ったの」
「ふざけんなってキレた」
「キレたのかよ、っはは」
せんせーも楽しそう。
コーヒーを飲みながら今日来てよかったな、なんて穏やかな気持ちになった
やっぱりせんせーは、優しい先生。
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