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62 side紘
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side紘
陽を最寄り駅まで送り届ける
初めて会ったけど思っていたよりも明るくていい子だった
律に懐いているように見えなくもない。
ずっとにこにこ笑って、そして気を遣ってくれているのがわかった
最後までぺこ、と頭を下げてお辞儀をする陽に「また」と手を振る
律を助手席に乗せ、再出発すると運転開始から少しして、律が俺の腕を掴んだ
運転中だし危ないと言ってもその手は離れず、仕方なく路肩に寄り車を止めた
「どーした」
「……何で怒んの。」
いや、普通に危ねーだろ。
それなのにしゅんとした様子にため息がでる
なんで俺が悪いみたいになんだよ。
深呼吸して気持ちを落ち着けてからもう一度どうしたのかと聞く
「…ドライブしたい」
「……ドライブ?」
まさかの答えだ。
「そう。適当にその辺の道はしってて」
そんな雑なドライブ初めてだわ。
思わず笑いそうになってなんとかこらえる
「どっか行きたいとこはねーの?」
「無い。紘は?」
「俺も特にはねーな」
「じゃあやっぱり適当でいい。
出来るだけ遠くに行きたい」
「了解ー」
ドライブであれば眠くなれば寝れるし、体力を使うわけでもないので外出が久しぶりの律でも大丈夫だろう。
どうせ俺も暇だし、今日一日つきあってやろう。
でも、どこ行くかな。
落ち着けるような綺麗な場所とかいいとこあったっけ。
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