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74 side律
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side律
陽と駅で別れたあと、ドライブをして海に連れて行ってもらった
あのでかさが好き
ずっと見ていられる
楽しくてドキドキするような、それでいて寂しくなるような素敵な場所だと思う
しばらく見惚れてしまった。
脇に手を入れ立たせられたところで既に1時間近くが経っていたのだと気づいた
今日の帰る家は自分の家ではなく紘の家。
一人になりたくなくてそう頼んだ
少し前ならこういう時、飲みに出掛けていたけど今はそんな気もになれなかったし落ち着けるところにいたかった
紘の作った夕食を食べて、風呂に入った。
会話は少ないけど不思議とそれが苦になる事はなくてリラックスしていられる
眠い目をこりながら風呂に向かったが、浴槽で寝てしまっていたようでのぼせた
少しだけ楽しみにしていた映画も殆ど見逃して、クライマックスの盛り上がってる主人公の声で目が覚めたら少ししか見ていない
でも途中紘が、一度だけ起こして宇宙人を見せてくれたのを覚えている
だって嬉しかったから。
ちらり。
寝ている紘を盗み見る
…紘は多分、たくさん俺のこと知ってる。
多分っていうか、絶対。
俺の世界は狭いから、世界一俺のことを知ってるのは紘と言っても過言じゃない。
普段は仮面をかぶっていること、本当はこんなに口調が荒いということ、わがままで飽きっぽいということ、突然泣きだすとか、仕事休んでること、…それに、俺とヤったことがあるこいつは俺の裸とかナカまで知ってるわけで、今まで荒れたことはあったけど後ろを使ったのは紘が初めてだったし、今もそれは変わってない
他にも紘にしか見せていない一面はたくさんある
出会ってまだそんなに経っていないはずなのに長い付き合いの様な感覚と、頼っても良いんだっていう安心感がある
ベッドに近づき腰を下ろせば「…どうした?」と声を掛けてくれるがきっと寝言なので返事はしてやらない
「…なに、じゃれてんの?」
腰のあたりにくっついてスリスリしてたら頭を撫でられた
…じゃれてる?
玲みたいな言い方しやがって。
「起きたんだ」
そっけなく答える
「体の上でこんなごそごそされたら起きる」
「じゃあ俺が遊んでやろうか」
「……何すんの?」
寝起きの紘はまだ頭が回っていないのか話し方が少しゆっくり
でも、丁度いいはやさ。
「歌、歌ってやる」
布団に埋めていた顔を上げる
いつまでも耳を擽られるように髪を撫でられていた
「何だよそれ」
クスクスと笑う姿を見てムッとする
バカにされてる?
「…っ、わ」
体を起こしたと思ったら突然抱き上げられ、向かい合うように膝の上に乗せられた
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