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「なんで泣いてる?」
「……っ、泣きたくて泣いてるんじゃない」
「それは答えになってるようでなってないから。
なら、聞き方変える
何があって、怖くなった?」
「……いい」
「何が」
「だから、今日は……言いたくないから、話聞こうとしてくれなくていい」
「言いたくねぇの?」
こく。と頷けば「じゃあ無理には聞かねーわ」とわしゃわしゃ頭を撫でられた
いつもは振り払うけど、今だけは撫でられることに関して振り払う理由を見つけられなくてじっとしてた
それから少しの間、雑談をしてた
なんとか涙はこらえているものの、油断したら直ぐに頬を濡らしそうだ
別のことを考えているせいか、紘が振ってくれた話題を直ぐに終了させてしまう会話能力の低さを見せつける羽目になってしまったが嫌な顔一つせず次から次に俺が答えやすい話題を振ってくれた
紘だって明日仕事なんだからこんなのに付き合ってないで早く寝たいだろうに。
さっきは起きてほしかったのに今は寝てほしくて、でも寝られてしまったらやっぱり不安で。
ぎゅうっと膝の上で服の裾を握りしめる
ちらっと病院から貰った袋に目をやる
安定剤って飲んだら変わるのかな
気持ちを落ち着けてくれるなんて、そんな凄いことできてしまうのだろうか
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