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「明日さ、何時頃帰ってくる?」
夕食を食べながら箸を置いたかと思えばそんな事を問われた
「今日と同じくらい
なに?何かあるの」
「…んー、ちょっと車出してほしくて」
「どこまで?」
「…仕事、本気で辞めようと思って。
退職願だしたいからその紙買いに行きたい」
「あー、了解。なるべく早く帰るわ」
「一緒に書いてくれる?
俺そういうやつの書き方分かんねー」
「あぁ、いいよ。」
そこまで言うと、箸を持ち食事を再開した
「あ、あと陽から
『学校行ったけど先生いなかった!
どうしたんですかー?』
って連絡来ててさ。
辞めるって言ったら何か超慌てて悩みごとですか?って本気で心配されちゃって。
なんつーか、学校辞めても陽のことはなんとかしてやりたいなって思って、だから今週の日曜にまた会う約束した」
でも正直俺、まだ外出したくないっていうか…だからここに呼んでもいい?
と、断られることは少しも考えていない様子でさらっと聞かれる
「…まぁいいけど。
お前は大丈夫なのかよ」
家に呼ぶことはこの際何も言わない
でも、お前さ。
学校を辞めると決めたことで多少すっきりしているのかもしれないけど、陽の事となれば律が個人的に辛い部分があるのでは無いかと思う
「んー…まぁ、大丈夫じゃないかな?」
何だその他人事みたいな反応は。
「紘がいたら大丈夫な気がする」
………そういう言い方は、ずるいだろ。
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