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「いやー、何かね?
紘がりっちゃんの事恋愛対象で好きって聞いて」
何で言いふらしてんだよ。
どういう経緯で言った。
とりあえずリビングに戻るか、と律の背中を押しながら戻れば、ソファに座った怜がそう口を開いた
「そんなの危なすぎじゃん?
2人きりにしておけないよ。」
「そんな理由で来たとか聞いてねぇ」
律は言い返すが、怜がそういう経緯で来ている以上下手に出ることもできない
「だってりっちゃん紘に食べられちゃうかもしれないよ?
それは怖いでしょ?
俺が守ってあげるからね」
どんだけ危険視されてんだ俺。
まぁ、怜の予想は当たってるけど
「もうヤったけど。」
「へ?」
「は?」
律の爆弾発言に俺まで声が漏れた
「え、…え?…りっちゃん、ヤったって、何したの…?」
いや、普通言わねぇだろ。
「怜が聞いてきたんじゃん」
「そうだね、俺が聞いたんだったね。
……え、?」
ちょっと律、こっち来い。
りっちゃん、ちょっと来てくれる?
俺と怜の声が重なり、それぞれが律を引っ張った結果、結構な力でお互い律を左右に引いてしまって「…いたっ」その声でまたお互いが一気に手を離し、同時に
「わり、大丈夫か?」
「痛かったよね、大丈夫?」
また声が重なる
俺達はもう同じ動きしかしていなかった
「もう痛いからやだ。」
そして律が拗ねた
「拗ねんなよ」
「少しお話しない?」
重なった声に、またかと顔を上げれば怜と目があって同じこと考えてたのかと思考の重なりにまで気づく
あぁ、もう。
「とりあえず、お前落ち着けよ」
「…落ち着けないでしょ」
「りっちゃん?少しお話しよ?」
ね?と腕を引かれた律はムスッとしたまま怜に連れられ寝室に入っていった
「……敵視されてんな。」
小さくつぶやいた声が部屋に溶ける
それもそうか。
大切にしていた幼馴染が最近出会ったようなやつに恋愛対象に見られ、更にはヤッてると言われれば誰だって動揺するし、相手の神経を疑うものだ
けどこれは俺と律の問題であって、無理強いしたつもりはないし、一瞬だって配慮を忘れた行為ではなかった筈だ。
まぁ、最初の時は申し訳なかったと思ってるけど。
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