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でも、我慢の限界が来て17の時に逃げ出したんや
オトン「待てや!」
嶺「嫌!!…誰か助けてっ」
オトン「止まれ!危ないっ!!」
嶺「え?」
オトンに捕まえられたと思ったら、俺を突き飛ばした
そしてすぐにガシャッと何かが押しつぶされたような音が聞こえた
上から鉄骨の塊が落ちてオトンはその下敷きになったんや
俺の目の前には血の水溜りができて
即死やった
鉄骨はオトンの体に突き刺さってた
嶺「オトン?…オトンッ!!!」
作業員「君!!怪我はないか?」
嶺「…はい…」
オトンは俺をあの鉄骨から守って身代わりに目の前で亡くなったんや
オカン「うぅっ…っ!…」
初めてオカンの泣いている姿を見た
あんなオトンでも愛してたってことやんな
俺が無事でよかったって言ってるけど…ホンマはどう思ってるん?
なぁ…オカン知らんやろ?アイツ俺のこと抱いてたんやで?
俺はショックのあまり涙も出えへんかった…ただ、震えていたんや
俺があの時逃げてへんかったら…事故は起きひんかった…
後悔しかない…
自分を責めて責めて…
オカンのために…家のために俺はオトンと戦ってたつもりやったけど、結果悲しませてしまった
俺が我慢できひんかったから
その日からや
自分の存在価値がわからなくなって、自分に罰を与えようとしたんやろな…
痛みがないと…不安でしょうがないねん
夏休みとかの長期休暇のときに
ストレスでリスカをするようになって
血が流れてやっと冷静になれる自分がいた
ストレスや自己嫌悪に陥ってどうしようもなくなって物に当り散らした後は必ずリスカをしていた
もうこれは無意識や
外の自分と家での自分
誰にも助けてなんて言えへんかった
ただ鮮明に残るあの頃の記憶
恐怖心と罪に囚われる気持ちが入り混ざってなんとも言えへん感情になるんや
俺はそれを真っ向から否定するようになってただひたすら自分を傷つけた
自分には興味なんてあらへん…
ピアスの穴が増えていくのも自傷行為の1つや
流星や大輝と体を繋げたのも自傷行為の1つに過ぎひんかった
でも、後悔してることもあんねん
俺の過去に友達は関係ない…
なんで家に連れ込んでしまったんやろうって
所詮過去でしかなくて、俺の問題や
一度は心を閉ざしたこともあったけど…どこかで助けてって、気付いてって言いたい自分は居ったんやと思う
嶺「だから、みんなに話したんや」
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