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ばいばい
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〜南side〜
優しいハルは軽蔑も何も無かった。
優しい言葉をかけてくれて、慰めてくれて、凄く嬉しい。
でも結局僕はハルの家からは出てくんだと決めたのだからこれをいい思い出しにしよう。
優しい人は晴也という名で、すごくかっこよくて、面倒見が良くて、僕の心の支えだったキタヤ先生だった。
今考えるとすごいことだ。
もしハルと出会わなかったら今頃僕はまだあそこに座っていただろう。
好き
大好き
ハルを傷つけたくない。
だから、バイバイ。
短い間だったけどすごく楽しくて、幸せだった。
これは僕の問題で、ハルが危険にさらされるわけにはいかない。
「ハル、何か紙とペンない??
字の練習がしたいな。」
「…、そっか。
あんなとこにずっと居たら何も出来ないよな…。でもよく漢字が読めたな…
南は頭がいいな。」
違う。
頭なんて良くない。
こんな出来損ないにそんな事言わないで…
それ以上優しい言葉をかけないで欲しい。
それ以上言われたら、この家から出たくなくなってしまう。
気が変わらないうちに早く家を出よう。
夜、僕はハルと寝室に行った1時間後。
そっとベッドから抜け出した。
紙に手紙を書いて、静かに家を出る。
さよなら。
僕の大好きな人。
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