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優
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昼過ぎ、ピンポーンとチャイムが鳴った
「久しぶりだねっハルくん!
直接会うのは2年4ヶ月11日ぶり♪」
またなんと細かい日数…
いや、あえてツッコまいでおいた方がいい気がする
俺達が話してるのに気づき南も玄関に来た。
俺の服の裾を掴み後ろから覗き見ている
「あ、その子が南くん?
へぇ〜。可愛い顔だね!!!」
なんとも元気いっぱいな声だ
「ッえ、あ…」
思いっきり緊張している…
いやいきなりナンパ?してきたのも悪いと思うが。
とりあえず自己紹介が先だろう
南は知らないのだから言わなければ
「おい…」
「そっか自己紹介か!」
俺の言いたいことが伝わって良かった。
「僕は西尾 優!
これからよろしくねっ」
「僕は藍川南ですっ!よ、よろしくお願いします…」
「うんうん、知ってるよ!
君の家の事はニュースにもなってるしね〜」
俺がずっと言わなかった話題を優はあっさりと言ってしまった…
少しでも兄達のことを忘れていて欲しかった俺はその話題を避けていた
幸い、南はテレビを余り観ない
大抵本を読んでるか外を眺めているかだ。
俺の様子に気づいたのか優も口を抑えて『あちゃー』とした顔をしている
「ごめん、今の気にしないで!」
「…ぅんん、僕、大丈夫だよ?」
そう言って南は、とても綺麗に笑っていて逆に怖く思えた
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