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はじめて南くんとあった時、少しだけ意地悪してしまったのを後悔している。
本人の目の前で藍川家のことを口に出したら、どう反応するのかちょっとした好奇心だったんだ。
泣く?困る?怒る?
けれども僕の予想は全て外れた。
意外にもあっけらかんとしていて、強い子だと思った。
部屋の中に入って、お茶を催促する。
ハルくんは僕の好きな紅茶を覚えててくれてるだろうか…
何せ会うのは2年4ヶ月11日ぶり…
覚えてて欲しい。そんな期待を膨らませて待っていると、なんとハルくんはちゃんと僕の好きな紅茶を持ってきてくれた。
覚えてくれてた…!
それだけでテンションが上がってしまう。
だからつい、『飲んであげてもいいけど』なんて可愛げのないことを言ってしまった…。これは家に帰って反省会をしよう。
南くんの話はすぐに終わって、ハルくんと話せる!なんて喜んでいた。
でも、
「俺仕事してくるからなんかあったら呼んで」
そう言って仕事部屋に消えていってしまった。
でもこれはチャンスかもしれない。
南くんがもし悪い子だったらどうしよう…なんて不安もあったから僕はちょっと試してみる。
「ねぇ南くん。」
「えっ!は、はい!」
「あはは、そんな緊張しなくていいよぉ。僕のことは優って呼んでね。」
「分かりました。」
「でさ、ちょっと聞きたいんだけど、最近のハルくんってどんな感じ?」
「最近…?最近は…よく笑ってます。」
にこっと笑った彼は、男の僕から見ても可愛いと思えた。
「そうなんだ。ハルくんのどこが好きなの?」
「えっと…ぜ、全部………」
そう言って顔を赤らめる。
…純情だ
この子はハルくんにピッタリかもしれない。そう思えた。
僕達はハルくんの話題で盛り上がり、随分仲良くなれたと思う。
南くんも僕に慣れてくれて、一緒にご飯を作る仲にもなった。
作るって言っても、僕が教えて南くんが学ぶって感じだけど…
南くんは人を傷つけるような悪い人じゃない。
それがわかってきた頃、南くんがあることをした。
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