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「あ!晴くん!」
ホテルに戻ると、既に優が着いていた。
「んじゃ、こっからは大人の話をしようか。
位上くんはちょっと出てもらってもいいかな?」
「……嫌っす。もうここまで関わっちゃってんのに、今更ないっすよ。」
「うーん。それもそうなんだよね。
んーーまぁいっか。分かった。」
優と位上くんが話しているのを耳に入れながら、俺はただじっと凛夢子さんと南を犯していた男を見ていた。
「晴くん?」
すると不思議に思った優が話しかけに来て、俺はハッとする。
無意識だった。
ただふつふつと湧き上がる怒りをどうぶつけるか、そんなことが頭に浮かぶ。
「んじゃまず聞きたいんだけど、」
「待って優。2人を引き離そう。
話を合わせて間違ったことを言うかもしれない。」
「なるほど。晴くんさすが!」
絶対に許さない。いや許せない。
俺の婚約者に手を出して、その上南を泣かせた。
俺はさっきの南が未だに脳裏をよぎる。
絶対にもう一部屋取ってあるはず。
だって、ここでシている時に凛夢子さんは何をしていた?
まさかずっとここにいた訳では無いだろう。そんな趣味はなさそうだし……
「なぁ。」
「はい?」
「もう一部屋あるだろ?」
「すごい!よく分かりましたね。えぇ、そうですよ。隣です。」
凛夢子さんは嬉しそうに話してくれる。
位上くんに見張ってもらいながら、俺と優は男を隣の部屋へと移動させた。
「あれ、意外に早かったですね?」
部屋に入り、いきなりそんな言葉が目の前から聞こえた。
は?誰?
優を見ると、何故か俯いていた。
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