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無月「雪乃?!どうしたの?!雪乃!!」
雪乃「…ごめ、、なさ、、」
必死に呼びかけるが、返って来たのは途切れ途切れの謝罪だけ。
雪乃は縋る様に無月の腕を掴むと、途切れ途切れの言葉を必死に繋げようと、口をパクパクさせている。
無月「もういい、もういいから…帰ろ?ね?」
雪乃「ちがっ…俺は…ごめんなさっ…あれは…俺がっ…ごめっ…」
無月「大丈夫だから、ね?大丈夫」
無月は雪乃を安心させようと、背中を優しく撫でた。
それを見ていた望は、両目から涙をポロポロと流すと、無月に怒鳴った。
望「な、、んで、、」
無月「東山君?」
望「なんでそんなにそいつがいいの?!そいつは八代君の事利用してるだけなんだよ?!八代君の気持ちはどんな事したって報われないんだよ?!」
無月「え、えっと…東山君?報われないとか利用されてる?とかなんの話?」
望「だからッ…!!」
望は声を張り上げ、バッと顔を上げる。
望の目に映ったのは、困った顔の無月と苦しそうな雪乃の姿だった。
望「ッ!!…もう、、いいや、、」
涙を止めようと、一生懸命目を擦りながら「本当、馬鹿みたい」と吐き捨てる様に呟くと、フラフラと家を出て行ってしまった。
それを見ていた雪乃は、無月の背中を押すと、繋ぎ繋ぎに喋り始めた。
雪乃「む、、つき、、望君、、傍、、居て、、」
無月「雪乃?」
無月は雪乃の行動と言葉が理解出来ず、頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。
それを見ていた優真が、あっと声を出した。
優真「望君を追いかけて、傍に居てあげてって言いたいんじゃない?」
無月「…そうなの?」
優真と無月が雪乃に視線を向ける。
雪乃はコクコクとゆっくり頷くと、無月の背中をまた押し始めた。
無月は、雪乃のあまりの必死さに圧され、「分かった」と返事をすると、立ち上がり、優真に「雪乃の事よろしくね、変な事しないでよ」と最後の文を強めに言うと、小走りで望の後を追いかけていった。
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