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「音優ネユ おにいちゃん!ごはんまだ?!」
「ごめんねー、もうちょっとだから」
朝の七時過ぎ、例え今日が休日であろうと健康的な生活習慣が整っている五歳の妹 彩音アヤネ は目が覚めれば朝ごはんを要求してくる。
「ねえぇー!」
「はいはい、もう出来たよー」
彩音が朝から所望したメニューはチャーハンとコーンスープ。この組み合わせが好きらしく自分から食べたいものを言うときは大体これだ。
「いただきます!」
元気なあいさつを済ませるとお気に入りの赤いスプーン片手にチャーハンを食べ始めた。
「音優おにいちゃん食べないの?」
「んー今は大丈夫かな、ちゃんと噛んで食べなよ
」
頬をいっぱいに膨らませながら器用に喋る彩音あまり行儀は良くないのでやめてほしい。音優は朝ごはんは食べない派なのでコップにお茶を注ぎ彩音と自分の前にそれぞれ置いて彩音の向かいの椅子に腰かけた。
(まだ眠いなぁ)
休むことなく食べ続ける彩音を眺めながらお茶に口をつけた。冷えたお茶のおかげで少し頭がスッキリした気がしたがそれもすぐに意味を成さなくなり落ちそうになる瞼をどうにか堪える。
(片付け終わったら寝れるかな)
今日は両親も仕事は休みだと言っていたし部屋から出てきてないだけで起きてはいるんだろう。そろそろ降りてくる頃だし両親の分と朝起きてくるかはわからないが弟の奏音ミナト の分まで朝ごはんを作ってしまおうと席を立った。自分が食べるわけではないがもうこれは癖みたいなものだ、身に付いた習慣は中々抜けない。食材は何があったかと冷蔵庫を開ける。卵も牛乳もある、砂糖もあった食パンも買い置きがあった。フレンチトーストに決めた、朝ごはんの定番のフレンチトーストだが朝に食べるには重すぎやしないかと音優はとてもじゃないが食べられない。
「彩音がたまごわるー!」
ボウルに割ろうと卵を手にしたら彩音が飛んできた。驚いて卵を落としかけたが何とかこらえる。
「彩音、ご飯は?」
「もうたべたよ」
テーブルを見るとそこには綺麗に完食されたお皿だけが残されていた。五歳の食欲すごいなぁと感心しながらテーブルを指差す。
「全部食べれたね、お皿片付けてくれたら卵割っていいよ」
「はーい!」
話を聞くなり来たときと同じくらい早く飛んで行きお皿を片付けるとすぐに戻ってきた。
「たまごたまご!」
「はい、じゃあお願いね」
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