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始まりの値段は100円でした17
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「それ、食べてほしいですか?」
僕からは見えないけれど、どうやら真夏先輩の手にあるチーズバーガーにはピクルスの姿が見えてきたらしい。
真冬先輩は頬杖をついて真夏先輩を挑発するように声を掛ける。
見てる僕としては喧嘩にならないか不安で仕方ないのに、隣の末岡くんは我関せずともぐもぐチーズバーガーを食べ進めていく。
おろおろと末岡くんに視線を送るものの、食べるか?とチーズバーガーを差し出されるだけ。
そうじゃないと呆れながら断るも、末岡くんは首を傾げるだけ。
「可愛くおねだり出来たら食べてあげても良いですよ?」
「なっ……誰が!」
「ふーん、じゃあ真夏が頑張って食べます?」
「ぐっ………」
本当に残したくないんだ、食べ物。
ある意味純粋、かもしれない。
思わず感心の眼差しを向けていたら、真夏先輩の目が僕を捕らえた。
「お前……ピクルス好きだろ?」
「………え!?」
「好きだよな?」
「え、いや僕は……」
な、何で僕……絶対巻き込まれたくない……。
だって…真夏先輩より、隣の真冬先輩の方がすっごく怖い顔してるんだもん……。
「ん!食え!」
と食べ掛けのハンバーガーを差し出された訳ですが……真冬先輩の目は更に更に怖くなっていくばかりで……。
いや真夏先輩も怖いけど、けど!
どうしよう……。
「真夏、」
嘆息した真冬先輩は真夏先輩の肩に手を掛けるとヒソヒソと何かを耳元で囁いた。
本当に小さな声で僕の耳には届かなかったけれど、真夏先輩は目に見えて動揺した。
同時に僕へと差し出されていたハンバーガーが引いていく。
真夏先輩は恨ましそうに、真冬先輩はまた楽しそうに互いを見合う。
「ほら、お願いしてください。」
「……くそっ…………」
「真夏?」
「……チッ……食べてください……お願いします。」
うわぁー、凄い嫌そうな顔……。
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